自分なりの方法で好きを伝える日々。祖父との思い出6

おじいちゃんが施設に居た頃、毎年恒例の夏祭りがあった。

私は社会人になっても何度か母と一緒に参加した。

たこ焼きを食べたり、ジュースを飲んだり、おじいちゃんと一緒にいると、私が世話をしていることになるんだろうけど、

私はおじいちゃんの横でご飯が食べられて、思いっきりおじいちゃんに甘えているようで幸せな気分になっていた。

おじいちゃんは亡くなる数年前から段々元気がなくなってきて、私が会いに行っても、もう誰だか分かっていないように思えた。

家族と一緒に会いに行くこともあれば、一人で会いに行くこともあった。

一人で会いに行った時は、皆と居る時は恥ずかしくてできない分、おじいちゃんの耳元で好き、好きってよくささやいていた。

おじいちゃんが亡くなって、今は実家に遺影が飾ってある。

私は最近スペインサッカーにはまっていて、投げキスで応援するのがマイブームなので、

実家に帰った時は遺影のおじいちゃんにも投げキスをして、帰って来た喜びを伝えている、笑

でも実家に居ると、おじいちゃんとの思い出がよみがえってきて、辛くなることもある。

きっと実家暮らしのままだったら、思い出が強すぎて毎日泣いてしまっていたと思う。

それくらい実家はおじいちゃんとの思い出が詰まった場所で、おじいちゃんとこの家で過ごした時間は、

たった数年という短い時間だったけど、私には何よりも特別な時間だった。

おすすめの記事