「人に好かれるには、まず自分を好きになりましょう。自分自身を好きになれない人間を、一体誰が好きになってくれるのでしょうか?」
と言う言葉を、私はこれまで何度も聞いてきました。
特に子供の頃は、この言葉が私の心に重くのし掛かっていました。
寂しくてたまらなくて、誰かに気づいて欲しかったけれど、それができないのはあなたがダメな人間だからだと言われているみたいで苦しかった。
そんな子供の頃の私のように、今もこの言葉が苦しいと感じている人がいるかもしれません。
もしそんな人がいたら、私がかわりに言います。
「無理に自分のことを好きになろうなんて考えなくていい、自分に自信がなくても、ダメなところがあっても、堂々と人から好かれることを望んでいい。」
自分のことを好きになろうとして、それができる人もいるかもしれませんが、それが難しい人もいると思います。
少なくとも私は、誰にも愛されない自分を好きになれる気はしません。
人は他の誰かから愛される経験をして、自分のことも好きになれるのではないかなと思います。
でも誰が自分のことを好きだと思ってくれるのだろう?と思っているなら、私が言います。
あなたが「自分を好きになろう」という言葉に苦しんでいるなら、私もその気持ちが分かるなと思うし、
そんな言葉を気にするような真面目で繊細な人のことを、私は好きだなと思います。
そして「人に好かれるには、まず自分を好きになろう。」と言ってくるような人は、自分でそれができる人か、周りからたくさん愛された事がある人だと思います。
そんな人と、私みたいにこの言葉が苦しかった事がある人間とは、気持ちが分かり合えないと思います。
でもだからこそ、そんな人は自分のことを好きになる楽しさとか、私が知らない世界を知っている気がして、憧れます。
だからそんな人と一緒にいたら楽しいだろうなと思うし、私は好きだなと思います。
だから私は「自分のことを好きだ」と思える人も、「自分を好きになろう」という言葉に苦しんでいる人も、どちらも好きだなと思います。
ただ、そもそも「自分のことを好きになれる人」と「自分のことを好きになれない人」のどちらかにはっきり別れる訳ではないかもしれません。
誰にも少なからず両面あるのかもしれない、とも思います。