小学校の先生は、ずっと同じ学校に居るわけではなく、基本的には数年すると別の学校に移動になります。
自分が小学生だった頃は、ずっと同じ先生にいて欲しいと思っていたし、自分が小学校の先生になった時も、できるだけ同じ学校に居たいと思っていました。
でも私が小学校の先生だった頃、実際は1年ごとに別の小学校に移動になっていました。
教師の仕事は大変なことがたくさんありますが、私はこの移動が精神的にかなり大変でした。
私は非常勤講師で担任は持っておらず、いろいろなクラスのサポートに入ることが多かったです。
クラスが変わるだけでも慣れるのに時間がかかりますが、学校も変わるとまた一からその学校のことを覚えないといけません。
どんな学校で、どんなクラスがあって、児童たちにどんなサポートが必要かを試行錯誤しながら考えていました。
そして先生たちとの人間関係もはじめから築いていかないといけません。
そこにはすでに先生同士で長い付き合いがある人たちもいて、新しい先生も入ってきて、その中に自分も加わる。
先生たちの相性や出会うタイミング、学校での役割、いろんなものが作用しあって、人間関係がつくられていく。
それは学校によって、または時期によって、人によって様々な関係性になります。
私も学校によって全く違うような体験をしました。
良いことも苦しいことも、自分ではコントロールできない、当時はそれが当たり前だと思っていました。
でも先生ではなくなって、今ふりかえると自分で環境を選べないのは本当に大変だなと思います。
何とかならなかったのかなとか、またはこれから先生になる人たちは変わっていけるのかな?と考えたりします。
他にも学校が変わって大変だったことは、校舎のどこに何があるかまた覚えないといけないことです。
授業の道具を取りに行く時も、「準備室にあるから」と教えてもらいましたが、その準備室がこの学校のどこにあるか探すのが大変でした。
あとどの小学校で何をしたかの記憶が混ざります。
私が「この内容、以前しましたよね?」と隣に座っている先生に話しかけると、「知らない」と言われてしまいました。
よく考えると、それは別の学校でした内容でした。
それから電話に出ることもありましたが、「はい◯◯小学校です。」と言う時に間違って前の小学校の名前を言ってしまったこともあります。
電話をかけてきた先生は、違う小学校に電話をしたと思ってとっても驚いていました。
先生すみません!