私は小学校の先生をしていたことがあるので、周りには結構先生を目指したり、教育関係で働いている人がいます。
でも意外と、改めて先生になりたいと思った理由を話す機会は少なかったと思います。
雑誌やネットなどで先生になりたい理由を調べると、よくある定番の答えとして「子供が好きだから」というのがあります。
私がこれを知ったのは、大学生の時だったと思います。
その時私は結構驚きました。
私が小学校の先生になりたいと思ったのは小学1年生の時でした。
先生になりたいと思った理由は、分かりやすくて面白い授業をできるようになりたいと思ったからです。
私にとって先生と言えば「授業をする、勉強を教える」でした。
自分が子供の頃は、「子供がかわいい」という感覚があまり分かりませんでした。
特に高学年の児童は自分と比べて体も大きいし、とんでもなく大人びた存在のように感じていました。
なので先生になりたい理由に「子供が好きだから」というのが多いのは、大きくなってから先生を目指す人が多いのかもしれません。
先生を目指した理由や、いつから先生になりたかったかという話は、学生の頃より小学校で働いていた時に先生方とすることが多かったと思います。
私はそういう話を聞くのが好きでした。
特にドラマみたいだと思ったのは、以前は会社員だった若手の先生の話です。
先生達が集まった時によくそう言う話をしたのですが、その先生は確か以前工場のようなところで働いていたそうです。
そしてある日、社会見学に来ている小学生の児童たちに出会ったそうです。
その児童たちは目を輝かせて社会見学をしていて、それを見た先生は、これだ!と思ったそうです。
その出来事がきっかけで先生を目指し始め、仕事の合間を縫ってこっそり教員採用試験の勉強をしていたそうです。
その先生が楽しそうに話をしてくれるので、私はその時間が好きでした。
他にも先生になりたいと思った理由は人それぞれでした。
学校という場所が好き、という先生もいました。
親が先生だったので自分も子供の頃から先生になりたいと思っていたという人もいました。
子供の頃から先生になりたかったという人も多かったし、小学校で働きながら教員採用試験のために勉強をしている人も多かったです。
逆に子供の頃は自分が先生になるなんて思ってもいなかった、という人もいました。
とにかく私が話を聞いた中では、みんな本当に先生になりたくて、努力して先生になった人たちばかりでした。
その時はそれが当たり前だと思っていましたが、自分が先生ではなくなってから別の世界も知りました。
世間では仕事を辞めたいとか、仕事が好きではないと思っている人が結構多いようです。
なので自分がやりたい仕事ができるのは幸せなことだと思います。
好きなことをしていると、力が湧いてきます。
やりたくないことをしている時では考えられないほど動けます。
その違いを私は確かに体感しました。
それにしても、いろんな人たちの先生になりたい理由を聞くのはおもしろかったです。
何だかその人の人生や考え方を知れるみたいで、また機会があったら他の人たちの話も聞いてみたいです。