自分が小学校の先生だった頃の話をしていると、自分の学生時代の頃の先生の事を思い出します。
いろんな先生たちがいて、その中の1人に高校の国語の先生がいました。
私はその先生の授業をたまに受けるくらいで、どんな先生かもよく知らなかったし、大勢いる先生のうちの1人だと思っていました。
でも授業中にその先生が言われた言葉で印象に残っていることがあります。
その先生は普段授業中に雑談もあまりしない方だったと思います。
何を言われたかはここではやわらかい表現に変えてぼやかして書きますが、実際はもっと直接的な言葉で話されていました。
その先生はいきなり「私もあなた達高校生くらいの頃は、毎日消えてしまいたいと思っていたよ。」と言われました。
意外でした。
その先生は落ち着いた感じで子供の頃にそんな事を考えいたようには見えませんでした。
そしてなんだか私たち高校生の気持ちを代弁してくれている気がして、親近感が沸きました。
こんな大勢の前で自分のそんな話をできるのもすごいと思ったし、高校生の頃に思っていたということは、今はもうそうは思っていないのだと思いました。
子供の頃に辛いことや悩みがあっても、大人になったら大丈夫になる。
そんなふうに伝えてもらっているみたいで、先生はすごいなと思いました。
だいぶぼやかして書きましたが、大人になるのも悪くないなと思えた出来事でした。
ちなみに私はその先生と直接話す機会もありました。
私が体育祭で、何人かの生徒と一緒にクラスを応援するためのボード作成をすることになった時です。
その時確か大きな板に鬼の絵を描いたと思います。
そしてその先生が差し入れでシュークリームを持ってきてくださいました。
でもみんなが休憩時間にシュークリームを食べているなか、私は食べずに休憩していました。
絵を描くのに夢中で、頑張りたくて気を張っていたので、何かを食べたいと思える状況ではなかったからです。
私は絵を描くのが好きでしたが、普段なかなか時間をとれていなかったので、とても嬉しい時間でした。
先生にシュークリーム食べないの?と聞かれたので、気が張っていて食べれないと話すと、「繊細やね!」と言われました。
先生の目には、私はそんなふうに映っているんだなと思いました。
そして先生はこれまでの人生で、どんな世界を見てきたのだろうと思いました。